フェイズ3の眼

 大きな航空機事故が起きると私の中では直ぐに思い浮かぶ一人の日本人がいます。柳田邦男さんです。ノンフィクション作家で評論家と紹介されています。

 

 柳田さんの作品の一つに1987年に発売された、フェイズ3の眼という書籍があります。その年にだったか後年だったかの記憶はありませんが、買い求めて読みました。この手の書籍は必ずとっておくのでどこかにあると思います。

 

 興味のある方は、このフェイズ3について検索すると直ぐにヒットしますので検索してみてください。どんなに機器の発達があったとしても、その機器を扱うのは私たち人間です。そうした意味ではヒューマンエラーによる事故、ミスを減少させるための何重ものセキュリティが必要なのだと思います。

 

 3月末で38年間の運転を終えたC4リフトの運転開始はある意味徹底した安全管理が成されたリフトだったのでしょう。一般的にリフトは山麓乗り場の運転室で運転スイッチを操作して運転が開始されますが、C4は一日の運転を始める時は、山頂駅舎(終点降り場)内の保安解除を実施しないと絶対に運転できない仕組みになっていました。

 

 その様なことで積雪がある時はスノーモービルで山頂駅舎まで行けますが、まだ降雪十分ではない時、駅舎の横にあるヒュッテにリフト係が交代で当直し、朝イチに保安解除するのでした。

 

 秒速4mの高速で搬器が進むリフトですから、万が一降り場に人がいて、搬器に跳ねられでもしたら大きな事故に直結します。降り場の安全確認してから解除。当然と言えば当然です。38年間、人身はもちろん、事故はただの一つも起きていません。安全、これ名機です。