過日、北海道新聞後志版では、ニセコの再加速、と出した特集が3回に分け紹介されました。その中の一つにスキー場関係者の発言として「海外のリゾートと比べ、ニセコのリフト料金は圧倒的に安い。料金を海外の水準に近づけ、集客をコントロールすることも必要」(※新聞記事原文のまま) といった声もある。
コノ発言に対し私はとても強い憤り、イヤイヤ怒髪天を衝くの思いになった。すくなくともニセコで暮らして46年、スキー場での仕事に34年間従事したニセコを大好きな一人として、看過できない発言だ。ニセコのゲレンデは国有林、道有林で占められ(一部町有地あり)そのゲレンデ(コース)の99、9999%※大袈裟な表現ではなくってね。は国民、道民の共有財産であり、ましてや国有林においてはその貸付に対して支払う使用料はゲレンデの面積に対してではなく、索道施設が敷かれている線下に対してだけなのだ。
国有林がその様な格安な貸付料金の背景の一つとして、国有林利用は「国民の健康、レクレーションに寄与」とされている。リフト料金で稼がせるためではないのだ。加えて言うなら、海外リゾートと比較して格安と感じるなら、格安ではない海外リゾートで商売しなさい、私たち一人として「アンタ」の企業が海外リゾートで索道事業始めるのを誰も止めやしないよ。そもそもリフト料金、規制緩和以前は運輸行政に対し、事業者が値上げしたい時、値上げの根拠と合わせて索道だけの決算が求められ、許認可制であった。即ち索道事業者が仮にホテルやゲレンデ食堂の経営をしていて、そちらの売上が芳しくないから、リフト料金値上げでカバーなんってことは言語同断なのである。
いわんや、入場コントロールと合わせて値上げ、言葉変えれば、この料金でリフト券を購入できない皆さんは他所に行け、と言う事です。どこのスキー場関係者の言葉かは分かりませんが、この様な事業者に対し行政の支援は控えるべきだ。こんにちまでニセコを支えてくれたのは間違いなく何十年にも亘って国内の大勢のファンなのである。
ここのところは絶対にわすれてはならない。ましてや「スキーの町」宣言の町としては。毒まだ吐きたいないのですが、きりもない事だからこの辺で。