18才の候補生は警察の調べに、52歳の教官を殺害するため、教官と自分の間にいた25歳の自衛官に向けて発砲していた。
自身が殺害すると決めた相手とは全く別の自衛官が殺害の障害になる、というだけでまるで障害物を取り除く、そんな理由で人一人を殺害する。その深い闇は本人にしか分からないのだろうが、長野県の4人殺害事件も記憶に鮮明にのこっている今、あろうことに国防にこれから携わる予定の人間である。
陸幕長はこれから調査委員会を立ち上げ、原因と再発防止に取り組むと記者会見していたが、ニュース映像を見て、候補生は射撃の順番待ちの時にその行動に移った、とニュースでは言っていた。
実際の射撃訓練では、後方に係が立ち訓練する隊員は伏せ、または立膝の状態での訓練の様子だった。私が今回のニュースで、エッと思ったのは、銃弾の装填は実際に訓練の入る位置に入った時ではなく、既に順番待ちの時に装填していた、という事だ。
順番待ちの際に安全装置を誤って外してしまい、そらに誤って引き金に指に留まらず、なんらかの状態で引き金が引かれた場合は、言うまでもなく誤射される。実際の訓練位置で銃口を目標以外に振り向けようとした場合、後方の係は訓練している隊員の身体を制圧が可能な印象を受けた。
背中に寒気を感じる事件だった。