なまはげの迫力

 小学校入学して直ぐに登別(当時は来馬郡幌別町)に引越したので、記憶そのものは朧げな部分の方が多いのですが、コノなまはげさんだけは恐怖の記憶と親父はスーパーヒーローなんだ、の記憶だけはシッカリとあります。この世のものかと思う、なまはげが大晦日の晩、断りもなく家に上がり込み「わりぃ(悪い)子はいねがぁ(いないか)」と地獄の底から聞こえているのかと思う大声で叫び、家中をドンドン音立てて歩く姿は気絶してしまいそうな位、純粋無垢な子供(当時はそうであったのだよ)には強烈な印象なのであります。

 

 その時親父は「まぁまぁ、なまはげさん・・」と荒れ狂うなまはげさんをなだめてくれるのですから、スーパーヒーロー以外ない訳です。※ なまはげは真山神社の神様の使いなので、先ほどの地獄の底からと言うのは、あくまで子供の印象としてであります。

 神社神殿の直ぐ麓に写真にあるなまはげ館と写真ではなくビデオ撮影した、伝承館があります。コノ伝承館・・今まで色々な歴史的な建物、イベント(行事)、神事など見ていますが、我田引水ではなく、凄いの一言。建物は明治時代の民家を移設したもので、まずは玄関は土間。内部は映画セットかと思わせる出来栄えですが、実際の民家と言う事で、ここでまずは感動。

 

 そして大晦日の晩をその家のご主人役、なまはげご一行と全てリアル再現なのです。当日は茨城からのご夫妻、愛知からのご婦人2名、標準語話す男性2名と私で約20分程度の実演に魅入りました。なまはげさん登場前に、ご主人役の方から説明があり、実演の流れは分かってはいましたが、実際の登場シーンは迫力満点なんってものではなく、気の弱い方ならまずは気絶しているな、と。ご夫妻、ご婦人共に悲鳴が期せずして上がる。笑 居間に入る時、戸を満身の力で思い切りあけるから、言う所の半端ねぇ、なのです。

 

 実演とご主人の説明をビデオ収録したので、見てみたいと思う方、ご一報いただければ、DVDで進呈します。とは言いましても、まだその撮影そのものをチェックしてはいないので、多分キチント録画されている、という前提での話ですが、一見以上の価値があり、つくづくと今の時代にこそ、親父権威急降下下落しているので、復権の意味も含め、日本各地でなまげさんを実施すれば、少しはマシな世の中になるな、とも思ったりしたのです。男鹿にはその地域その地域でなまはげさんの面も異なり資料館には立ち姿のなまはげさん、100体以上が各地域の面でお出迎えしてくれます。面だけも一つ一つ展示され、何度でも足を運びたくなる場所です。写真でその雰囲気だけでもご堪能ください。

なまはげは鬼ではないので、角は無いと言うのが一般的の様ですが、地域によっては角がある地域もあり、夫々に色々な特徴があって深い味わいもあります。